都昆布

都昆布は大阪で作られている駄菓子だが、あの小さな赤い長四角の箱と白い粉の吹いた甘酸っぱい昆布はなぜか東京育ちの私にとっても小さい時の思い出となっている。箱を開けるとハトロン紙に包まれた都こんぶが現れ、粉がちり服を汚す。二、三枚剥がして口に入れると甘酸っぱい昆布味が口一杯に広がる。安いこともあって大きくなってからも時折口にした。近年あまり見かけることがなかったのですっかり忘れて居た。トシちゃんが都昆布を買って来た。赤い箱入りでなくピローと言う袋入りの二枚小さな昆布の小分けの袋が入ったものだ。小袋には赤い箱の昆布の半切りが二枚入っている。味は全く変わらず懐かしい味だった。もちろん昔からの赤箱もある。ピロータイプの都昆布は服を汚すこともなく持ち運びも楽でなかなか良い。いろいろ考えないと時流から置いていかれる。老舗も大変だ!

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