久寿餠

久寿餠は乳白色のプルプルした小麦デンプンを発酵させもので黒蜜と黄な粉で食べる関東地方の菓子で、葛餅は葛粉で作った餠に餡を包んだもので関西圏の菓子である。いずれもくずもちであるが、全国的には葛餅が一般的であるが、東京では、久寿餠である。久寿餠は神社仏閣の門前町に多く店を構える。有名なところでは亀戸天神社門前の船橋屋、川崎大師門前の住吉屋、池上本門寺門前の浅野屋、王子稲荷門前の石鍋屋、浅草浅草寺門前の舟和などがあるが、東京では出店も有るし作っている所もあり、何処でも手に入る。作り方は小麦デンプンを水につけて一年半余り寝かせて、乳酸菌発酵させた物を水洗いして、匂い雑物を除き蒸しあげて、成形した物だそうだ。小麦デンプンは麩の副産物で、江戸時代から使われていると物の本に書いてある。寝かせる時間、水洗いの仕方、蒸し方など店でそれぞれ異なり、味と食感が異なる。王子の石鍋屋以外は食べた事があるが、私は船橋屋が好きだ。先日娘が船橋屋の久寿餠を持って来てくれた。久しぶりに食べて美味しかった!!!