雁擬き

雁擬きは関西では飛竜頭と呼ばれ、水を切った豆腐に山芋の摩り下ろしをつなぎとして加え、人参、ゴボウ、椎茸、銀杏、昆布などを混ぜ込み、油で揚げたもので、煮物に使われる。もともと関東ではコンニャクの脂炒めで、雁の肉に似ている事から雁擬き、関西ではポルトガルのヒリューズと言う菓子が元だと言う事で飛竜頭だが、今の形になった時期も由来も判らないそうだ。元気な時正月の御節の煮物として飛竜頭を作り煮物にしたのを思い出す。雁擬きなどしばらくご無沙汰し、スッカリ忘ていたが、人参、しいたけ、インゲンとの炊き合わせの雁擬きが煮物として食卓に現れた。銀杏は入っておらず、他の具も少なく、柔らかで丸い厚揚げの様だった。それでも飛竜頭を作った事やおでんの鴈擬きを思い出しながら美味しく頂いた。