鏡開き

子供の頃、暮れになると臼と杵を庭に用意して、もち米を蒸し、餅を搗き、お供えの鏡餅と伸し餅をを作った事が何度かあった様な気がする。誰が搗いたか記憶が無い。祖母や母が餅を丸めたり伸ばしたりしていた様だ。のし餅は固くならぬうちに大根で包丁の刃を濡らしながら切った記憶がある。家には臼や杵はなかったから、餅をつく人を頼んだのだろうか!12月中旬以前に餅を搗いていたから、11日の鏡開きには、鏡餅はカチカチとなり、叩き割ることとなる。叩き割った餅を焼いて汁粉に入れ、鏡開きとして食べた記憶は無い。割った餅は細かくして干し後日油で揚げ揚げ餅として食べた。これが大変楽しみだった。最近は鏡餅の形をした発砲スチロールの器に角餅の入っている物があり、これにミカンを乗せて飾っている。したがって餅をかち割る事もなく、汁粉を食べるだけの鏡開きとなって居る。青カビの生えた餅を見る事もなくなった。七草粥を食べたり、鏡開きで汁粉を祝ったりする家が少なくなって居る。情緒が無くなったが、ケンタで正月を迎える時代となって居るから仕方が無いのかも知れない!

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