人形(1)雛人形

私の兄弟は私の生まれる前に亡くなった兄を除いて全て女性で姉と三人の妹である。戦前家には段飾りの雛人形があった筈だが、はっきりした記憶は無い。米軍の爆撃で家は焼失したので、雛人形も焼け戦後は母が姉妹の為に買ったと思われる、小さな男雛と女雛が桃の節句に飾られていた。としちゃんの家は戦災に合わなかったので、亡くなった姉の時に買ったと云う段飾りの雛人形があり、毎年桃の節句を祝っていたようだ。我が家は、娘の生まれた時、としちゃんの両親から立派な立ち雛を買ってもらった。社宅住まいで段飾りの雛人形を飾るのは難しかったからだ。娘は不満だったようだ。孫娘が生まれた時、小さな段飾りの雛人形を買って祝った。としちゃんの家の雛人形は妹達が結婚したあとは、箱に入ったままであったが、私が敦賀から帰って来てから、二、三回孫娘と飾った記憶がある。孫娘がサッカーを始めて来なくなってからは、また箱の中となった。今年はとしちゃんが男雛と女雛を出して飾っている。とても良い雛人形だが、今後如何なるか、一寸お雛様達が可哀想だ!!!